これからの主流になるのか、マルチクラウドという設計

最近増えてきました、IaaSのマルチクラウドでインフラを設計構築したいという話し。なぜそういう話しが出てくるのか考えてみました。

マルチクラウドの動機

マルチクラウドにしたいとは例えばAWSとAzureを両方使える環境を整えたいというニーズになりますが、やはりベンダーロックインを回避したいという動機が主ではないでしょうか。オンプレミスにおけるデータセンターの複数拠点やハードウェアメーカーを複数用意するというような感覚に近そうです。ただ、データセンターやハードウェアは別であってもある程度標準化された技術で対応できますが、クラウドはソフトウェアなので同じ機能でもその仕様やAPIなどは異なり、スキルとしては二重に用意する必要があります。会計ソフトを冗長化するために勘定◯行と大蔵◯臣を両方使うみたいな、そんな印象です。

 それ以外の動機では、クラウド毎に強いマネージドサービスをいいとこ取りしたいというニーズもありそうです。認証はここ、RDBはここ、分析はここ、みたいな。確かに個別ではニーズによって変わってきそうです。あとコストもあります、この機能はこっちのクラウドの方が安いとか多少はあるといえばあります。

マルチクラウドへのハードル

以前ならマルチクラウドの実現においてはネットワーク設計やそれに伴うデータ配置などもハードルとしてあったのですが、通信キャリアさんのサービス拡充などによって大分このあたりのハードルは下がってきたかなという印象です。マルチクラウドコネクトのようなサービスも増えてきました。

そうすると先に挙げたようにスキルが二重に必要となるための学習コストが導入ハードルになりそうです。おそらく、現時点で1人のエンジニアが例えばAWSGCPの両方にプロフェッショナルで居続けることはその技術進歩のスピードから考えても極めて難しいと思います。そうすると人を分ける必要があります。自社でリソースを持っていればAWSチームとGCPチームとか、もしくはAWSに強いSIerGCPに強いSIerの両方をうまく使うとか、大手SIerでしたらその両方に強い部隊を持っているかもしれません。

結局のところどうなのか

すでにうまくやっている会社さんはいるみたいです。自社にすごいエンジニアがいるか、すばらしいSIerさんとお付き合いしていることが今のところ重要な成功要素のようです。とはいえ本当に今後も両方のクラウドを最大限活かして使っていけるのかという部分では不安も残ります。現状としてはまだまだ「シングルクラウド(IaaS)+SaaS+必要に応じてオンプレ」というケースの方が私たちの案件では多いのですが、これからどういうインフラ設計が理想的になってくるか、引き続き考えていきたいと思います。