雲ようかん

イカセンター推しです。

成功するコミュニティの作り方を読みました。

黒須さんに献本いただきました。ありがとうございます。

早速読みました。コミュニティのルールづくりとか拡大期における懸念とかがリアルに書かれていて同感するところが多々あります。また、組織づくりやKPI設定などもしっかりやっていることは驚きで、これは企業の組織運営にも近いところがありそうです。ここまでしっかり考えて運営していることが Google Cloud 公式ユーザー会である Jagu'e'r のよい成長に繋がっていると納得感がありました。これから社内/社外コミュニティを作ろうとしている方々にとってよい参考書になると思います。

私は技術が好きなこともあり一時期たくさんの技術勉強会に顔を出しました。Twitterが流行ってきた時期もあってその勉強会のタグを付けて理解したことをたくさんつぶやくことがマイブームになったときもあり、その後の懇親会での技術話も楽しく、人見知りの私ですが技術という共通言語があったので色々と会話することができた気がします。

その後、縁あってAWSユーザー会運営にも携わりました。参加者側から運営側になって気づいたことが2つありました。

  1. コミュニティって近所付き合い
    そのまんまなのですがとても実感したことです。住む距離が近いという共通環境が技術やそれ以外の共通知識や興味に変わっただけであり中身は変わらないなと。その共通知識に基づいてお互いに情報交換を行い新たな知識を付けたり、お仕事に繋げたりするというメリットがお互いにあることが大事だなと。そうすると1つのコミュニティが大きすぎると主催者と参加者に隔たりが出てきて近所付き合いではなくなりコミュニティではなくなってしまうなと。AWSユーザー会も技術要素や地域での細分化が進んでますし、Jagu'e'r でも多くの分科会が立ち上がっていてよい感じでコミュニティが成り立ってるのだなと感じます。G-genのメンバーもとても楽しく参加させてもらっています。
  2. 主催者のメリットを出し続ける難しさ
    今はオンライン運営が中心だとちょっと違うのかもしれません。そこそこの規模になると会場手配やセッション内容検討、ゲストスピーカーの選定とオファー、募集や参加者調整、その後の宴会手配、などを毎月とか隔月で通常業務もやりながら回すのはなかなか大変です。小さい規模であれば負担も小さく主催者も聞きたい内容にして本人も楽しむといったことが出来ますが、コミュニティというよりイベント運営っぽくなってくると、どうしてもそのイベント運営で評価される方や給与をもらう方が必要になってしまい、そうするとコミュニティじゃなくなってるのかなとふわっとした葛藤もあったことを思い出します。とはいえ技術コミュニティにビジネス要素をなくすことは難しいというか、そもそも技術はビジネスのためなので、自律的に分散して活動がされつつ時折大きな企画が走り全体を盛り上げるような運営が理想的なのかもしれないですね。

この本の著者や出てくる事例の方々は深くコミュニティについて考えている印象を持ちましたし、参考になる部分が多々あると思いますのでお勧めです。Jagu'e'rエヴァンジェリストとしてG-genの又吉さんも出てますね。嬉しい限りです。

著者からサインをもらいましたが写真撮影でちょっと私の指で隠しちゃいました。